図書館問題特別委員会の傍聴記録

  1017日(金)930分より 第一委員会室  議員7名

  他に 教育部長(以下教部と記載)、教育委員会から2名      

傍聴者 準備会の4名、  

 

議題 1「これからの図書館のあり方について」

(1)建物について

A議員:(教育部長に)現在の状況を参考に説明をしてください。 

教部 :12月の補正予算で工事をする。現在更地になっているところに駐車場を計画。
道路からの出入り口をつくって整備をする。コンクリートではなくバラスで造
る。

D議員:バラスで造るのはどういう理由で?駐車場に適しているのか?

教部 :費用の面で、安くなる。土地の事情でバラスでも十分。将来的なことを考えて。
これからのことは何とも言えないが。

D議員:駐車可能な台数は?土壌調査は?

教部 :土壌調査をやる予定はない。40台前後は確保できる。

A議員:今までの委員会での議論を一つにまとめるのは難しい。今の図書館の有効利用
については?

D議員:(今までの委員会では、大きな図書館はいらない。1階を駐車場、本館を2階に
して再活用のプランを主張していた)
有効活用は、新図書館を造らないという構想の上での話。図書館を新しくつく
るというなら、この構想はおろす。

G議員:新図書館を建設するならある程度の規模が必要になる。費用とかを考えるとどう
か。新しい物をつくるかどうかで変わってくる。

A議員:新図書館をつくると多額の金がかかる。

F議員:小牧では、スーパーの予定を図書館に変えた。市長が変わって計画が変わった。
基本的に新図書館をつくるかつくらないかを決めないと進んでいかない。今のは
分室として残せばいい。藤里小の児童数が減って空き教室があるから藤里小を改
造して新図書館を作れないか。

C議員:今の図書館は築38年。大規模改修にお金をかけるなら新しい図書館をつくった方
がいい。塩尻の図書館は、駅前の一等地にある。立地が大事。気軽にいつでも立
ち寄れる場所にあって初めて活用できる。今の図書館は、宮田など他の地区の人
にはどこにあるか分からない場所にある。中心地にあった方が良い。こうあるべ
きだというところから、話をしていくべきではないか。

E議員:現在の場所は、位置的な問題がある。子育て世代にとって遠くて、せまい、蔵書
が少ない等の問題がある。駅前のビルを利用するのも一つ。今から考えていくべ
きでは。カルチャーの総合センターとして、その核として図書館をつくっていく。
駐車場の問題は、2階建ての駐車場をつくるなど考えたらどうか。

B議員:今の場所では限界があると思う。生活の中に図書館がない。私の周りで図書館に
行った人を聞いたことがない。今の図書館は残しておいて、新しいところに図書
館がほしい。人が集まるところで1フロアーつくる。藤里は田舎で人が集まると
は思えない。余り大きいものでなくとも新館を。今の図書館をなぶってもあまり
効果はない。

G議員:駅前で建てたとしても人が集まるようになるのか。藤里小でも車がないと行けな
い。今、判断できない。

D議員:場所が最大重要だが、どんな図書館がいいのかを考えた方がいい。

F議員:江南団地を建て替えて、リニューアルすべき。そうしたらかなりの敷地が余って
くる。新しい住宅団地にリニューアルしてうまく話を持って行けば、新図書館が
可能になるのでは。

A議員:つくった方がいいという意見が多い。それを共通認識として、場所については、
おいといて・・・。

F議員:(教育部長に向かって)行政がしっかりとしたビジョンを持ってやっていかない
と。もたもたしていてはだめ。早くしっかりとしたビジョンを。

A議員:(図書館については)この委員会が立ち上がるときに考えていた。

 

(2)内容について

A議員:女性の視点で、「子育て」から見た図書館の内容をC議員に聞いてみたい。

C議員:子育ては、江南ではなかったが、図書館を通る無料の巡回バスがあり、本を存分
に読み聞かせできた。本を子どもに触れさせるのは大事。江南は図書館が何処に
あるのか分からない。子どもが一人で図書館に行けない。
塩尻では、子育てセンターと図書館が一つになっていた。江南はリンクしていない。

A議員:子ども時代からの読書、環境づくりは、私たちの大きな責任。この視点ははずせないので
はないか。これは私の持論ですが。

D議員:子どものブックスタートなどはデジタル化しにくい。雑誌、新聞も。流行本はデジタル化
できる。一般文庫本はデジタル化にしたい。この本(「つながる図書館」)に従って図書
館を見に行くことも必要。中間報告をした後、何カ所も見て、まとめ上げ、江南市にふさ
わしいものを導き出さないと。実地に勉強する。

C議員:愛知川図書館は、2万人の人口で立派な図書館がある。準備にかかる段階から館長をヘッド
ハンティングして、スタッフを探す。住民の中に入っていくところから始まる。住民にどう
いう図書館がいいか聞くと、住民は自分が関わって図書館をつくったという意識ができる。
行政、議会を住民が応援していく。愛知川図書館の貸出カードは、町内在住・在勤者しかつ
くらない。図書館がその町のアイデンティティーになっている。実際に図書館に行ってみな
いと分からない。市民を巻き込んでやっていかないと。

A議員:(教育部長に向かって)図書館の全体の行政の中の位置づけをどう考えているのか。

教部 :新図書館については白紙の状態であるが、バリアフリー化など、今の図書館の充実を図って
いる。江南市の重要な施策の一つであるという意識です。

F議員:指定管理だからと言うことで、市として意識が薄らいでいるのではないかと感じている。こ
の本の中で「武蔵野プレイス」がしっかりした取り組みをしている。市が真剣に取り組んで
いる。行政が明確なビジョンを持たなくては。

A議員:継続で来期も視察を重点的にしながらやっていったらどうか。指定管理制度については、本
の中でも、「自治体と息のあった連係プレーが重要」と書かれている。そうすれば指定管理
でもやっていける。自治体が意識をしっかり持っていただくことが大前提。

D議員:国会図書館との連携は?20141月からデジタル資料が配信されている。江南は?

教部 :20149月末の段階で、全国で320館の図書館が配信されている。江南は、まだ設備がなく端
子が設置できていない。愛知県では、一宮、稲沢、大府、岡崎、名古屋が配信されている。

G議員:住民の方を巻き込んで行くように進めていきたい。今体育館の工事がされているが、市民参
加になっていない。図書館は、老若男女が利用する。住民の参画を進めるようにしたい。課
題解決でパンフレットを並べるなど、若い世代も相談できるような機能をもたせたい。

A議員:課題解決は、今の図書館でもやってみえる。

教部 :パスファインダー、レファレンスコーナーなどをやっている。また、市の図書館の本を市内
の小中学校に貸し出しをしている。

D議員:多治見図書館では、スマホをかざすと本が調べられる。

C議員:「武蔵野プレイス」を実際に見てきた。市民活動の交流センターが入っている。市民が心地
よく使える。江南では青少年センターも体育館から追い出されている。複合施設として合体して、機
能が飛躍できるのがいい。
住民参加について、今の図書館はここまで進化している。たくさんの市民は、図書館の重要性、町づ
くりの核になると思っていない。それをPR、学習していきながら住民参加をつくっていきたい。そ
れがないと、いいものをつくろうと思っているのに「また箱物」と批判が来る。

 F議員:過程の中で、トップが見てもらわないかん。一宮の図書館は、検索したら機械が本を取ってくる。複
合的な内容をもっているのがいい。歴史資料館は単独である。824日の朝日新聞に、竹内庸子という
豊島区の人の記事があった。東京の図書館を全部見た人。講師として呼んだらどうか。

 A議員:講師は必要であれば考えてもらう。文教で来てもらうことも。図書館は本を貸し出すだけの機能では
ない。地域の中核となるような図書館が求められている。これからの図書館の大きなタイトルではな
いかと思います。

 

(3)基金について

A議員:基金について確認も含めながら。建設に積み立てをしていたが、一度白紙になった。今年の3月に整備
に使うような条例の改正がなされ、2000万円以上の費用につては、図書館の基金を使ってもいいと言う
ことになった。今整備している駐車場、土地の確保もその基金から出されている。残りはどのくらいで
すか?

教部 :9月末で、67000万円あるが、他の事業にも使われる予定で残りは62526万円(部長は1円単位まで報
告したが、聞き取れなかった)

A議員:市民から「なしくずしで減ってしまわないようにと議会としてお願いしてほしい」と言う意見もある。
議会としてその辺をチェックしなくてはいけない。今後、大規模な改修がありますか?

教部 :現時点ではない。

A議員:基金を戻すべき。返してもらう。図書館が必要だという方向で基金をつくるべき。7億の時ぐらいに戻す。

C議員:今年度の決算剰余金は10億。余裕が出たら元に戻すことはやっておくべきだと思う。中間報告にも一筆
入れておく。

E議員:また基金をつみたてたらどうか。

A議員:この基金の積み立てが止まったのは、図書館の建設が白紙に戻ったところから来ている。白紙がなくなっ
たときには、必然的には戻す。理論的にはそういうことになる。

D議員:副市長がポロッと「また積むか」と言った。当局は「必要なら積む」という考えだと思う。なら、戻して
もらう。

F議員:10年前に白紙になった。今の時代背景から、新図書館をつくっていこうとすることは市民に夢をもたせる
ようなこと。そういうことをやっていくべきだと思う。

A議員:では、報告を出させてもらいます。

 

2 その他

(1)図書館特別委員会(臨時)の開催について

  116日(木)9時半から

  議長宛の報告のため

  教部:基金の積み立てについて、なぜ積み立てられなくなったのかを事実経過を明らかにしたいのでそれを次回
までに調べてきます。

(2)視察

 1113日(木)1330分から

  図書館特別委員会の議員と、議会事務局1名、教育委員会1名が同行

 ※感想

今回は、「つながる図書館」を議員が読んで会議に参加するということだったので、どういう議論になるか
楽しみにしていました。予想外に(?)議員たちがしっかり読んできて、本に付箋をつけたり、マーカーをつ
けたりしてありました。「今の江南の図書館に行政のビジョンがない」とか「複合施設がよい」「図書館が町
づくりの核になる可能性がある」という意見は、やはり本を読んだから言えた内容だと思いました。また、基
金についても「新図書館をつくるために基金を積み立てる」という方向で議論が進み、今後が楽しみな展開に
なってきました。

こうなると今後のこの「準備会」の活動が問われてくると感じました。住民と行政をどう繋いでいくのか、議
員がその気になり始めたので、私たちも方向性を明確にしていかないとと思います。